上司は「叱る」も「褒める」も「怒る」も手札。



先日、上司をやっつけちゃう若手の話を書きましたが、他にも近年の上司と部下の関係を見ていて、思うことがあるのです。


それは、部下に対して怒ることができる人が減ったってこと。


ぼくの独自の調査によれば(まわりを見回しただけだけど)部下に怒ることができない人は

  • 「自分が怒られて育ったから自分の部下に怒りたくない人」
  • 「自分が怒られたことがないから部下を怒れない人」


の2種類の人が多い気がします。
それって怒らないんじゃなくて怒れないだけじゃん!!!


怒る上司っていうのは悪いイメージありますよね。美味んぼの富井副部長wみたいなイメージでしょうか。
まあ、たしかに富井副部長はいただけないですなwww

あんなんじゃなくて、正しい怒り方ってのがあるんじゃない?


よく見かける「部下との接し方」みたいなマニュアル本に「部下は怒るな叱れ」みたいなことが書いてあるけど、あれは、ある意味で間違い。そんなこと書いてあるから怒れない人が増えるんだよ!まったく。


叱るって何でしょう。
例えばミスをした部下に対して、フォローを入れて・発生原因を話し合って・同じことをやらないためには何を変えるのかを話す・・・理論的に叱るってこんなイメージですよね、きっと。

どうですか?ステキな上司だと思いますか?
まあ、これくらいできて当たり前なのですが、それしかできないのでは、ぼくが考える戦力になる人材は育たないな。



ぼくは仕事のミスをした者は叱られるのではなく怒られるべきだと考えます。

それは仕事の責任を覚えるのに大事なことだからです。
ミスをしたら怒られるだけでは済まない局面に対峙できる人材になる準備なんですよ。

例えば幾らか損失を出すミスをしたとき、上司は色々な意味で損失分相当の責任をとるわけですが、ミスをした人ができることは怒られることと上司の手伝いをすることになるはずです(まあ、色々なシチュエーションがあるだろうけれども)

だから、まあ、責任がとれないなら、せめて怒られてろと。

上司は責任がとれない部下に対しては、ちゃんと怒って責任とらせてあげなさいよと。

そう思うわけです。



何が言いたいかっていうと、怒ってあげなきゃ部下はミスをした対価を払うことを経験できないんじゃないかってこと。

ほら、xxxHOLiCでも鋼の錬金術師でも「対価」とか「等価交換」って言ってるじゃん。
あれだよ、あれ(マンガの話です)


ぼくは、部下を育てるために適切なコミュニケーションをしたいと思ったら、「叱る」と「褒める」だけじゃなく、ちゃんと「怒る」っていう手札が必要だと考えています。


ミスをした部下にテクニカルなことを教えたければ「叱る」は重要。
でも、責任を教えるには、本気の感情を交えたコミュニケーションが必要なんだよね。


あなたの会社に「怒る」が手札にない上司、増えてませんか?
(怒るしかないヤツは論外ね)