先週、河野さんが『ザッポスの奇跡』の著者である石塚さんと会ってお茶をするというので、僕も図々しくついていって、スミっこに座らせていただいてきました。
(今日はマネジメントについて書くので、この時の事はまたの機会に)
ザッポスといえば徹底した顧客主義と、それを支える企業文化が有名な会社ですが、ザッポスに関連した話で僕が一番好きなのは、石塚さんのブログにあるこれ。ああ、折角お会いする機会をいただいたにも関らず、このことについては話さなかったなあ。
リーダーの仕事は、人を「モチベート(Motivate)」するのではなく、「インスパイヤー(Inspire)」することであるというザッポスの考え方だ。「モチベート」というのは、人が何かをするように促すことだが、「インスパイヤー」とは、人の心の中に火をつけ、その人自身が、自発的に「やりたい」と奮い立つようにすること。
そう。そうなんですよ。
ぼく自身は、中間管理職が部下のマネジメントをするのをサポートする立場なんだけど、マネジメントの相談を受けると、たいていここにハマっている気がする。
部下のモチベーション向上こそがマネジメントだと勘違いしちゃうってこと。
ここにハマると、なかなか抜け出せない。
そりゃ、部下からはそういうことを求められるんだけど、モチベーション向上を目的にしていると、ややもすれば部下の要求や都合に合わせたりするのが良い上司と勘違いしてしまうことがある。
そこを指摘されても「モチベーションを下げないように、要望を聞いてあげたい」とかお優しいことをいうマネージャーって結構いると思いません?
そんなマネジメントしてたらピンチの時になっても要求するだけで助けてくれない社員になっちゃうかもしれないじゃない?(本人に悪気なく)
もちろんモチベーションは大切だけれど、ザッポスの話にあるように「モチベート」するのではなく「インスパイヤー」であればモチベーションが下がることはないし、組織の方向性と合わない人も早い段階で自分と組織の考え方の違いを理解することができる。
これはお互いのためにとても大切なことだよね。
とはいえ、表面的な「マネジメント手法」としてこれを捉えているうちは、実践することできないと思う。
文化を作るってことは人のマネジメントというレイヤーからしたら数段高いレイヤーの視点だからね。。。
勘違いしないでほしいんだけど、押し付けの軍隊式ではインスパイアなんできないから、そういうのと混同しないように。
リーダーが定めた組織の方向性に、普段から自然体で触れることができていないと「インスパイヤー」と言われても何も行動できないはず。
大切なのは、まずはリーダーの定める組織の方向性・文化のあり方が明文化できているかと、それが形骸化しないようなコミュケーションと努力なんだと思うな。
さて。ブログ更新するクセをつけたいから、数日以内にビジョナリーカンパニー2が出て以来、みんなが口にしている「誰をバスに乗せるか?」について、つまり採用とその後の人事システムについてを書きます。
(と、宣言しておけば書くだろう? > 自分)