先日、smashmediaの河野さんが東京に来ていたので、食事をご一緒させていただいたのですが、その際に河野さんの新刊"Twitterアクティブサポート入門 「愛される会社」時代のソーシャルメディアマーケティング"をご献本いただきました。
折角、書店に並ぶ前にいただいたのに読むのに時間がかかってしまいました(汗)
具体的には、電話やメールでのサポートのようにお客様から連絡が来るのを待つ(パッシブ・受け身)のではなく、ツイッターなどのソーシャルメディアを使って、自社の製品やサービスについての声(主にツイッターでのつぶやき)を検索し、疑問を解決するためのサポートを行ったり、顧客の不満を見つけてサービスを改善をしたりするというもの。
僕自身も企業アカウントの中の人として、色々と問題解決をしたことがあります。
(販売や接客もするアカウントだったので、本書にあるようなサポート専用アカウントではありませんでしたが)
お客様から店舗の自動ドアの感度が悪いことを教えていただいたり(ちょっと感度悪いくらいで店員を呼ぶお客様はほぼいないのでツイッターでのつぶやき検索ならではの問題の発見でした)、店員のミスが発生した瞬間に発されたツイートを発見して対応したり。
ですが、実は僕のようにツイッターを使ってお客様サポートをするだけではアクティブサポートとはいえない、と本書には書かれています。また、アクティブという言葉から積極的に頑張ってサポートするという意味で捉えてしまうこともあるかもしれませんが、そういう意味でもないとも。
むしろ、本書を読み終わる頃には、能動的に顧客の声を探して問題解決することや、徹底した顧客サポートを行うこと、そういった姿勢を見せることなどは、「アクティブサポート」というマーケティング概念の一部でしかないということがわかるはずです。
むしろ、本書を読み終わる頃には、能動的に顧客の声を探して問題解決することや、徹底した顧客サポートを行うこと、そういった姿勢を見せることなどは、「アクティブサポート」というマーケティング概念の一部でしかないということがわかるはずです。
この本で書かれていることはツイッターを使った顧客サポート手法ではなく(もちろん、手法もマニュアル形式でかなり詳しく書かれていますが)、製品(サービス)開発から顧客への姿勢、その企業の商売に関わる多くの物事をアクティブサポートという(顧客を正しく理解する)システムのコントロール下に置くという、まさに『新しく、そして同時にとても原始的なマーケティング方法』が書かれているのだと(僕は)感じました。
(顧客の声を製品に反映するのであれば対面接客や電話、メールでのサポートでもできると思うかもしれませんが、ソーシャルメディアによってインビジブルマジョリティ-見たくても見えなかった多数派-の声が可視化されているという点が大きく違うと本書にも書かれています)
ですから、単純に顧客対応チャネルを増やそう、という意味でツイッターでのサポート始めるのであれば、アクティブサポートというよりも、それはツイッターサポートでしかないわけですよ(アクティブサポートに至る過程としては、そこからスタートするので良いのでしょうけれど、部分的に切り取ってしまっては違うものになってしまう、という意味です)
僕が、このアクティブサポート入門で一番好きなのは35ページのこの件。
(強調と空白行の挿入は引用者フジイによるものです)
僕が、このアクティブサポート入門で一番好きなのは35ページのこの件。
(強調と空白行の挿入は引用者フジイによるものです)
アクティブサポートには業界による向き不向きや、企業の規模による向き不向きなどがあると思いますか?結論からいえば、業界や規模は関係ありません。むしろ企業風土や現在のブランドイメージが関係してきます。たとえばコールセンターに寄せられる問合せをどれもクレームであるかのように考えている企業には向いていないし、顧客からの要望に応える意思や体制が整ってない企業にも向いていません。
これはアクティブなサポートでもパッシブなサポートでもそうなんだけれど、ことアクティブサポートに関しては本書に書かれている(そしてこのエントリで解説した)通り、顧客を正しく理解し、その声を無駄にすることなく取り込んでいく体制をもつことが、何よりも重要なんだと思う。それがなれば、声を聞くための窓口なんてものは、ただのポーズになってしまう。
でも、残念なことに『貴重なご意見は今後の参考にさせていただきます』と返答をするだけの企業が多く、顧客の正しい声を取り込むことができる体制・文化を持つ企業はものすごく少ないです。
本書で書かれていることを実践できれば、副題にある「愛される会社」への近道になると思うのだけれど、企業によっては、その道に入る前にそびえ立つ壁はとても大きいですよね。
なんと本書はそういった問題を超えていくための上司・社長の説得方法まで書かれていますのよwww
これにはビックリw
そういう意味でもすごい本だと思いますw
でも、残念なことに『貴重なご意見は今後の参考にさせていただきます』と返答をするだけの企業が多く、顧客の正しい声を取り込むことができる体制・文化を持つ企業はものすごく少ないです。
本書で書かれていることを実践できれば、副題にある「愛される会社」への近道になると思うのだけれど、企業によっては、その道に入る前にそびえ立つ壁はとても大きいですよね。
なんと本書はそういった問題を超えていくための上司・社長の説得方法まで書かれていますのよwww
これにはビックリw
そういう意味でもすごい本だと思いますw