AIで生成した「やたら長文だが内容は薄い情報」とか「意味のある情報が抜けた要約文」を上司や同僚に送りつけるのはやめようね、の話。

生成AIによって作られた「やたら長文なのに内容は薄い文章」とか「要約されてはいるけど、必要なことが書かれていない文章」を上司や同僚に送りつける人がいます。

そういう仕事の邪魔になるようなAI生成物ををハーバード・ビジネス・レビューが「ワークスロップ」って名付けてるそうです。来年くらいにワークスロップがヤバいって記事が増えそうな気がしますね。

いうまでもなく、「やたら長文なのに内容は薄い文章」とか「要約されてはいるけど、必要なことが書かれていない文章」を上司や同僚に送りつけてしまうのは避けた方が良いことです。

テック系ではない一般の会社の方も含め、ビジネス基礎スキルとして「読み手の負担を想像しながらAIを使うスキル」が重要になりそうな気がしますよ。

人事系の方は、来年の新卒研修にぜひ入れてほしい。

※謎マナーを増やしたいわけではないので「こうあってはならない」という話ではなく、「自分の効率を上げることよりも、読み手の負担を考えた方が良い仕事になるよ」という話だと思って読んでください。

 

AIの回答スクショやコピペを「AIはこう言ってます」とそのまま送る

「AIはこう言ってました」とAIが生成した文章のスクショやコピペがSlackやTeamsに送られてくる。とりあえずAIに聞いた結果だけ送ってしまうパターン。

内容が正確ならば問題ないですが、「AIで調べた上で、事実か確認もしてあります」と伝えないと相手は「突然、真偽不明の情報を送りつけられた」だけになってしまいますよね。

「軽く調査した結果です」くらいのつもりで送ると、誤りではないにしても過不足があるかもしれませんし、受け手が自分で調べることになってしまいます(調べずにそのまま使われてしまうのも問題です)。

まだ確認まではしていないときは「裏付け調査はしていないけど、AIに確認してみました。この情報は役に立ちますか?」と添えるくらいすれば、相手がそれを信用すべきかどうか判断しやすいので助かると思います。
できればそのまま送るのではなく、AIから出力された情報からさらにGoogle検索などを使って裏付けを調べておけると良いですよね。

また、「私はこれが有用な情報だと思います」だとか「AIに〇〇ようなプロンプトで出力させたので、役に立つと思います」のような『あなたの意思や意見』として扱えるような言葉を一緒に書いて送るのも良いでしょう。

 

ディープリサーチの結果をそのまま投げつける

AIでディープリサーチさせた1万字級の結果を、相手にそのまま読ませるのも、できれば止めた方が良いと思います。

1万字近くあるものを「とりあえず全部読んでください」というコミュニケーションしてしまうことで、AIによって自分の調査がラクになっていても、読み手の読解コストが高くなっています。

また、AIディープリサーチの結果は「調査目的を満たしているか」や「相手が必要としている情報が読み取れる内容になっているか」という品質基準があるでしょうから、ちゃんとそれを満たしているのかよく読んで、さらに読み手のことを考えた構成・文量に修正したドキュメントを共有するのが良いと思います。

 

情報の過不足を確認しない。

例えば、なにかの製品を購入するためにAIによる比較をして「条件を満たす製品は3つあります。それぞれの特徴は……」という回答を得たとします。
仮に「条件を満たす製品がこれ」という情報は正しいとしても、3つから比較するだけで本当に良いのかはわかりません。

実は、調べ直してみたら、5種類比較をすべきだったということもよくあります。

仕事の意思決定に使う情報なので「ラクに早く情報が集まる」こと自体にはあまり価値はありません。「意思決定に使えるレベルの情報になっているか」が大切です。

AIポン出しの情報(とりあえず出てきた情報)だけが世界の全ての情報を網羅しているわけではないので、相手に渡す前に「この結果は妥当であるか」を確認しておく必要はあると思います。

 

「AI要約」した結果をそのまま渡す。

生成AIが書いた長文をそのまま読ませるのは、相手への負担がある。
だから生成AIで要約した文章にすれば良いんだ!!!

それに気付いて、AI要約することで対応しようとする人がいます。

ただ、一見すると親切そうに見えるものの、読み手にとって重要なポイントを押さえた要約になっているか確認しないで「AIが要約した結果をチェック・修正をせず、そのまま渡す」例もよく見かける気がします。

「AI長文出力→AI要約→相手に渡す」という工程だけでは、仕事を進めるのに有用な情報になっているか確認する工程が入っていないのですが、AIを使いこなして時短することだけに夢中になると、要約してもワークスロップ的な情報が生成されてしまうわけです。

読み手に必要なポイントを抜き出した要約になっているか、確認してから送るようにしたいですよね。

 

文章生成はAIでいいんで、読み手にとって読みやすく必要な情報になっているかを目視でちゃんと確認する。

おそらく、これから生成AIを仕事で使う人はさらに増えていくので、「やたら長文なのに内容は薄い文章」とか「要約されてはいるけど、必要なことが書かれていない文章」を読まされる人も増えていくのではないかと思います。

欲しい情報がまとまっていない文章を読んでる時間って、無意味な会議に出席してるのと同じくらい不要な時間ですよね。

生成AIを使うなとか、温かみのあるキーボード入力をしろというのではなく「読む相手にとって意味がない情報を生成するのは良い仕事ではないですよね」という話です。
良い情報であれば、長文だろうが短文だろうが、人力だろうが生成物だろうが、それは良い仕事なのです。

AIで自分の効率を上げることに夢中になると、読み手の負担が高まってチーム全体の効率が落ちたり、品質の低い情報で意思決定することが増えてしまうかもしれません。

「AIを使いこなす」っていうのは、良い成果につなげるためにAIを使うということであって、ラクで早いだけの無意味な仕事を増やすことであってはいけないと思うのです。

今日のブログはここまで。
では、また。