「お客様は神様ではない」って奴、ちょっと来い


すみませんすみません、タイトルは釣りっていうか何っていうか、えーと、2ちゃんねる風のタイトルをつけてみたかっただけなんです、すみません、だが反省はしていない(キリッ



ツイッターとかブログとか(僕の観測範囲でだけど)ネット上で「お客様は神様ではないから」とか「日本って客が偉すぎるんじゃね」みたいな言葉をよく見かけるようになった気がする。

まあ、そういった主張自体は、理解できなくはないんだけど、「売り手とお客様の関係はそれでいいのか?」というモヤモヤが僕の中にあって、そういった「客は神ではない」という言葉を見かけるたびに違和感をつのらせていたのです。もやもやもや。


んで、いきなり話はズレるのですが、先日でたばっかのもやしもんの9巻を買ったんですよ。もやしもん

もやしもんは農業とか醗酵をテーマにしたマンガなんだけど、そこで農業と消費者の関係について語られているシーンがあるのです。
某農大教授である樹先生の売り手と消費者の関係性の講釈は、鳥肌もんだから、みんな読んだ方がいいよ!
お客様をは大切だけれど、神様扱いするだけではダメだという、一見して矛盾したことをきれいに説明している。



売る側はヤな奴には売らなきゃいい
農家は別に社会奉仕活動してる訳じゃないんだ

「ヤな奴には売らなきゃいい」っていう言い方は、ちょっと誤解を生みそうだけど、通して読むと真意がわかる。

だからこそ消費者が大事なんだよ
(略)
さっきとは逆にこんな奴にいっせんも払いたくねェって買う側だって言えるように消費者と売り手は互いに学び 知りチェックし合い 支え合う のが正しい関係なんだと思うよ

傲慢な売り手から買ってくれるお客様なんていない(こんな奴にいっせんも払いたくねェって買う側だって言える)のだから、お客様のことをちゃんと考えて「この人から買いたい」とか「これだからこそ買いたいもの」って言ってもらえるような努力をしなくてはならないってことで、そしてお客様の言いなりになることではなく「理解してもらえる」ようなアプローチでなくては、その関係性にまで行き着くことはない


んで、樹教授のセリフで一番好きなのは、これ。

売る側は本気で「客は神様」と思っているよ。

YES!YES!!
そうです。そうなんですよ。どんなに「お客様は神様ではないから」とか「日本では客が偉すぎる」みたいな言葉をよく見かけるようになっても、少なくとも僕は(神様という表現はともかく)お客様のことを敬う気持ちを持ち続けるよ。


そして、このセリフはこういう続きがある。


売る立場は本気で「客は神様」と思っているよ。

しかし、買う側に回るとそれを真に受けて神なら何を要求してもよいと思う者もいる。自分が神でなくモンスターになっている事に気付かずに

僕は、樹先生の言葉を『お客様をモンスターにするのも神様にするのも売り手次第』と解釈したね。

だってさあ、売り手が「客はモンスター」と声を大にして叫んで、お客様を責めても関係性は改善されないし。


このエントリで言いたいことは、↑で書いた2行だけ。

(あ、お客様は神様ではないがモンスターでもないっていう大人な方は、僕との言葉選び方の違いだけだと思うので、まあスルーしてくださいな)


このブログでは何度か書いていることだけれど、お客様と売り手の関係性は「神様の奴隷」ではない。
そして、売り手がお客様を「モンスター」なんて呼ぶことがないようにしなくてはならない。
僕はそれを売り手起点で変えられることだと思っているんだよね(これ大事)




スラムダンクの安西先生が、人生の師と思ってたけど、樹教授も加えよう、うん。