クレーム対応におけるアイギスの盾か?


このエントリは、顧客対応業務全般のことを書いています。
コールセンター業務の話ではありません。

前置きはこれくらいで、それでは、どうぞ~。


アイギスとはギリシア神話に出てくる盾。ありとあらゆる邪悪・災厄を払う魔除けの能力を持つとされている。英語読みはイージス。
イージス艦などで有名なイージスシステムはアイギスの盾から命名されている。


今回の本題は仕事で某大手企業のフリーダイヤルに電話をかけて思ったことなんですけどね。

コールセンターメソッドはクレーム防御のアイギスの盾かも、と。



■コールセンターメソッド ※僕が勝手に作りました。
  • マニュアルに書いていないことは全て断る
  • マニュアルに書いて「ある」こと「だけ」対応する
  • 責任者に裁量権を与えない為マニュアルにないことは全て断る
  • マニュアルにないことは「申し訳ござませんが、できかねます」で断る
  • 理由は「弊社のポリシー」または「弊社のきまり」
  • 納得しないユーザーがいても断り続ける(相手が疲弊するまで続く)
  • ユーザーが怒鳴る・訴訟をチラつかせて脅したら裁判の証拠に使う


もちろん、こんな対応じゃないホスピタリティやサービス力のあるコールセンターも存在するけど、寂しいことに多くのコールセンター(特にコールセンター業務がアウトソースされている場合)は、ホスピタリティやサービスを「最小限」にしている。



ユーザー  「対応に納得できない」
オペレータ 「申し訳ござません。対応できかねます。」
ユーザー  「責任者だしてよ」
オペレータ 「私でございます」
ユーザー  「責任者なら責任とってよ」
オペレータ 「申し訳ござませんが対応できかねます。」
ユーザー  「なんでできないの?」
オペレータ 「申し訳ございませんが弊社のポリシーですので。」
(以下、同じやりとりで客が疲れるかキレるまでループ)



責任がとれる人・裁量権のある人には対応をさせないから、責任をとらされることがない。
これがコールセンターメソッド。

これって、防御力は最強だから詐欺師とか恐喝まがいのクレーマー対策には良いけど、普通のユーザーを怒らせてまで導入すべきなのか疑問なんだよなあ。

ぼく的には、コールセンターメソッドみたいな対応をするのは、最終的にクレーマー対応をする部署の人だけでいいんじゃないかなあと思うわけです。

コールセンターで働く人が大変なのは百億も承知だし、コストを考えると難しいんだけど、最強の盾は敵だけじゃなく、大事なお客様をも遠ざけることもあるってことを忘れちゃならんよなあ。。。


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