ちょっと待って!「売れないオンラインショップの条件」にひとこと。


いや、ひとことじゃ済まないからタイトルは釣りだと思ってほしい。

ECについては色々と思うところのあるフジイですよ。こんにちは。


売れないオンラインショップの条件という記事が、はてなブックマークで話題っぽいので、ちょっと釣られてエントリを書いてみようと思う。


売れないオンラインショップの条件 -japan.internet.com

年商3億円近くも稼ぎ出しているそのオンラインショップ(中略)
その Web サイトを見て愕然とした。

ページが1ページしかないのである。しかも、果てしない縦のスクロールが続き、デザインを無視した巨大な商品写真と巨大フォントで書かれたキャッチコピーの嵐、段組みも行わない。


まず、この記事に対して、「商材が良いからだ」とか「デザインをよくすれば、もっと売れる」と言っている人は自分で商売をしたことがないか、少なくとも物を売るという行為が苦手な人だろうなあと思う。
ダサいスーパーのチラシが主婦層に訴求力があるのと同じなんだから、そういう層がいることは認めなくちゃいけない。

また、この記事に対して、「全てのネットショップがそうなっていく」とか「デザイナー不要」と言っている人は3億どころでは売上を上げているネットショップ、例えばAMAZONや大手のECサイト(モールではないところ)を見てくるといいと思ったよ。

デザイナ不要と思った人も、良いデザインにすれば売れると思った人も、どっちも元記事を誤解している。
商売を、そういう「型」にハメちゃうのが「売れない」を作る原因なんだよなあ。。。


正直、実店舗の運営にも関わったことがあり、ECにも関わる僕としては、今頃になってこんなことが話題になるを見て驚いたわけだが、実店舗の小売業では当然のことが行われているだけなんだよね。

今は小売業はどこも苦戦しているけど、そこは軽く目をつぶって最盛期のことと思って考えてほしい。


ドンキホーテが、どこに何が置いてあるかわかりにくい圧縮陳列をして、勢いをつけた時代がある。
例えばドンキホーテが高級店みたいな陳列だったら、そこまで売れただろうか?(訂正)
例えばドンキホーテが、見やすく探しやすいユーザビリティに優れた陳列では、大して売れなかっただろう。

レクサスがドンキホーテみたいな雰囲気だったら、高級車は売れるだろうか?

スーパーや家電量販店のチラシは、激しくダサいが訴求力があるし、高級家具を扱う店のカタログは高級感がある。

おっと、精髄反射で「ネットと実店舗は違う!」って言わないでよw
その考えは危険だ。孔明の罠だ。



僕が言いたいのは、「オンラインショップ」をひとくくりするなってことです。


普通に考えて、商材も違うし、会社規模も、狙っている顧客層だって違うんだから、オンラインショップってひとくくりで語れるわけない。


デザイン必須派も、3億円ECサイトの手法を否定せず、「売り方のひとつ」として認めるべきだよ。

かつ、「全てのECサイトにあてはまるわけではない」ってこともよく考えるべき。
(そもそも、年商3億って別に「売れてる」って言うほどの金額じゃあないしねw)


その手法があてはまる条件(商材・会社・ターゲット)であれば、楽天的ショップみたな作りをすればいいんだし、あっていなければ合う手法を考えればいいだけ。

元記事も、そういうことを書いてるっぽいんだけどデザイナー不要論とか持ち出して煽ってるから、誤解している人が増えちゃったんじゃないかと思うです。