最近、某社の社長と食事をした時に話したこと。
スタートアップから数年して、なかなかナイスなチームができあがっていたりすると、「俺たちは最高だ」って思っちゃったりするわけですが、それは罠だったりして、もう1年くらいした時に信頼していた部下が退職したりしちゃったりするとガタガタになるよねって話をしたんですが。
何度、チームを作り直しても、良いチームができちゃったりすると凄い高揚感で、同じ罠にハマったりするよねーって話をしました。
ハイパフォーマンスなチームを運営できている時は、チーム全体にコミットしている高揚感みたいなのがあって、この中の誰かが辞めるなんて考えられない・・・とか、いつかは辞めるのかもしれないけどリアルに想像できない・・・って状態になったりするんですよ。
これ、体験したことある人ならわかってもらえると思うんだけど。
んで、対策なんですが。
はじめの一歩を踏み出そうというマイケル・ガーバーの名著が参考になると思うのです。ぼくも最近読んだのですが。
この本自体は起業を考えている人向けという触れ込みだったのですが、タイトルとは裏腹に中身はスモールビジネスを立ち上げて数年しても組織を拡大できずにいる人向けの本なのでした。
原題The E-Myth Revisitedのまま出してくれればよかったのに。
タイトルがタイトルなので、ぼくみたいなサラリーマンのひとが社内に置いておくと「こいつ独立する気か?」って思われちゃうから、ちょっとアレなんですけど、経営者でもサラリーマンでも組織拡大ができずにハマるポイントが上手く書かれているので、"そういう立場の人なら"サラリーマンの人でも読んで面白く、役に立つ本だと思います。
わざわざ、"そういう立場の人なら"って書いたのは、超勉強家の起業家の人が読んでも、その人がゼロベースからの組織作りの経験がない人だったとしたら、実感が湧かずに「ふーん」って思う程度で役に立たずに終わっちゃうんじゃないかと感じたんですよね。
なので、この本のタイトルだけ見て起業を考えている人が買っても「ふーん」って感じなんじゃないかと思うので、起業家の人よりもスタートアップから数年経過したけど規模拡大できずにいる起業家の方が読むと良いです。はい。
それはさておき、冒頭に書いたようにハイパフォーマンスなチームが出来たけど数年後に継続できなくなる・・・って経験をしたことがある人への答えが書いてある一冊。
簡単に言えば、起業家たるもの仕事を回すのではなく仕事を作れ、みたいなことが書いてあるわけですが、当たり前のことのようで、ここまでわかりやすく実務レベルのリアルな内容がまとめられている本は貴重だと思います。
概念的にわかっているだけで、実際にできていない人(いや僕のことですけど)こそ読むべきだと思います。