クレーム対応マニュアルw


まあ、結論から言ってクレーム対応マニュアルとか無い方が良いんで、タイトルは釣りみたいなモンですけど。


ぼくは色々な業務をやっているのですが、企業でクレーム対応をしていたりもします。
オペレータじゃなく、自分が最終防衛ラインだったりするので、けっこう色々なことがあります。
ヤクザに脅されたりとか、弁護士に相談に行ったりとか(詳細は書けないけど)

まあ、クレーム対応本とかも何冊か読んだのですが、正直あまり役に立ったことはないです。
それよりも関係法規の解説とかをネットで読み漁った方が、よほど役に立つのです。



先日、社内で管理職を集めての勉強会があったんですけどね。

そこでクレーム対応をどのように行っているのかについて話すことになったんで、改めて「最近のクレーム対応本で何か役に立つの出てないかなあ」って何冊か買ったんですよ。


そんな中に、今まで役に立つ本はないと思っていた僕でも「おっ、これは」と思った本がありましたのでご紹介。

それが、この「プロ法律家のクレーマー対策」です。




この本は、悪質クレーマーに対応する時のポイントを実務にそってしっかりと書かれています。
非常にわかりやすいし、法律家が書いているだけあって、ブレがない。

ですが、僕は社内勉強会の参加者にこの本を薦めませんでした。
クレーマー対応を書いた本としては完璧すぎる内容だったからです。


「完璧すぎるから薦めない」の意味がわかる方は、サービス業のベテランだと思うのですが、わかりました?


僕の経験上、企業の管理職とか店長とかは、その立場上ディフェンシブな考えの方が多いのです。
そんな人が、この本を読んでしまったら、クレーマーではないけれど、ちょっと難しいお客様に対してもクレーマーとして切捨て対応をしてしまうはずです(かなりバランス感覚が良い人か、ホスピタリティ偏重の人なら別ですが)

この本の中でも悪質クレーマーかどうかを見極めるように書かれていますが、僕の経験上、管理職や店長などの立場の人は、こういう「切捨てる知識」を得てしまうと、それに頼りすぎてしまう傾向があると思っています。

そんなわけで、この本をそのまま薦めるってわけにはいかなかったのです。完璧すぎるが故に。



この本にも書かれていますが、クレーム対応にマニュアルを作るのは危険です。
しかし、このエントリで書いたように、この本を読んだ人は、この本をクレーム対応マニュアルに使ってしまう危険性があると思うのです。


クレーム対応は、マニュアル化できるようなものではないのです。
対応がブレないためのガイドライン(Notマニュアル、意味わかるかな?)だけ用意して、タフさと公平さとサービス精神を持った人間が対応しなくてはならないと思うのです。


そんな僕が社内勉強会用に作った資料を公開するかどうか迷い中。
自分で言うのも何だけど、かなり良い資料ができたと思う。

ただ、資料だけ見てわかるもんじゃないんだよね。話聞いてもらわないと。


まあ、もしも資料を見たいとか話を聞きたいって奇特な方がいれば、連絡くださいー。