イラストをアップすると服ができる「STARted」っていうサービスを作ってます。

いきなりですが、フジイの近況を書きますです。

このブログをご覧の方はご存じだと思いますが、去年くらいから新規事業に着手しておりまして、あまりオモテに出さずにいたのです。ヒアリングしたり、クローズドテストを繰り返して、プロダクトや戦略自体を洗練させるのに時間を使っていたんですね。

キャーまるでスタートアップ企業みたいじゃんwwwヒャーwww(2ヶ月ぶり、今年2回目)

ヒアリングやテストを繰り返して、焦らず粛々とやるのは今後も変らないですし、リリースはまだ先なのですが、そろそろ何やってるか書いてもいい感じになってきました。

このブログを読んでくださってる方には、ご案内しておきますね。

で、前もチラッと書きましたが、いま作っているのは、イラストをアップロードすると服ができるサービスです。

専門知識や大金を必要としないアパレルブランド立ち上げプラットフォームという感じのもので、

[blogcard url="https://started.jp"] [/blogcard]

STARted (スターテッド) というのを開発中です。

スターテッド

アパレルブランド立ち上げてみたい人って、結構いるみたいなのですが(某氏が「ネオヒルズ族に憧れるやつくらい沢山いる」って言ってた)、服づくりの専門知識がある程度は必要ですし、お金も数百万はかかるのです。

それを弊社の持つ驚異のテクロノジー(謎)により、服飾の専門知識がなくてもイラストをアップロードするだけで、服ができるようにします。

パターンから作るので、既製品にプリントするものとは違いますよ。

低価格で、ちゃんと量産して販売できる分まで作れるのもポイントです。

音楽やってる人の楽器やスタジオ代、マンガ描いてる人でいう同人誌のオフセット印刷代にあたるくらいの費用(数万円~10万円を目指しています)で、アパレルブランドを立ち上げられるようにしたいと考えています。

また、STARtedのサイト上に各ブランドのページが立ち上がって、ファンを集めたり、販売をすることができるようになります。(クラウドファンディングではなく、ちゃんと販売をするページね)

絵や音楽などの分野では、プロより有名な個人が出ているので、アパレルの世界でも、そういうのあったらいいなと思って開発を進めております。

素人の中高校生が立ち上げたブランドと、ガチの服飾デザイナーのブランド、萌え絵師が作った萌えブランドが、ダダッと並ぶような楽しいカオス感のあるサービスになったらいいなあと思っております(そうなるかどうかは、わからないけど、そうなるように進めてます)

そういうわけで、ここはひとつ、STARtedを温かく見守ったり応援したりしろください。

よろしくお願い致します。

コノ キジ ジャナクテ、 リンクサキ ヲ ブクマ スベキ ジャナイノ?(謎)

新サービスを洗練させたいのでイベント出展したり、話を聞いてくださる方を探していたり。

気まぐれどころか、ぜんぜん更新していない本ブログですが、僕がヘッダーに連絡クレクレ書いているせいか、ブログ読みましたって方からご連絡をいただくことが増えてます。

よく考えたら、交友関係もブログとかツイッターから広がったものが多いですな。
いんたーねっつすごいな。


んで、一番よくいただくのがGangsta.jpブランド立ち上げした時のエントリを読んだ方からの
「わたしもブランド立ち上げしてみたいんです!」ってご連絡。

こんな過疎ってるブログなのに2ヵ月に1回くらいのペースでご連絡をいただきます。
ちょうど先日もご連絡いただいたばかりです。


子供服やりたいってママさんもいれば、「俺の考えたすごいギャル服」みたいな企画書もってくる男の人もいるし、おもしろいなーと思ってますw


ネットで検索すれば、ブランドの立ち上げ手伝います的なこと書いているアパレルの生産管理やってる会社も沢山でてくるのですが、予算か知識、どちらかがある人をお客さんにしないと、そういう会社は事業が成り立たないことが多く、なかなか個人が「ちょっとやってみたい」でブランドを立ち上げするのは難しいのです。


僕も同じことで苦労した思いがありますし、ブログを読んでくれた方からのご連絡が嬉しいというのもあり、時間あるときで良ければ教えられることは教えます的なスタンスではいるのですが、同じように予算か知識どちらかが必要なことに変わりはないので、知識をつけるまでに熱意が保てなくて音信不通になることが多いですwww(過去、連絡くださった皆さん、気にしてないからまた連絡くださいねw)



んで。
唐突ですが、そういう気軽にブランド立ち上げできる現実的な方法を思いついたので、ウチの会社で「個人でもブランド立ち上げできるようなサービス」を始めてみよっかなーと思ってます。

僕らのサービス使って学生さんが友達とブランド立ち上げしてくれたりとか、実現したら楽しそうだしね。


構想は去年からあったのですが、新しく加入してくれたデザイナーくんとかCOOあたりと、今月はいってから社内でガチャガチャやってサービス大枠が具体化してきました。

んでも、も少しプロダクトや戦略自体を洗練させたいなーと思ってます。

まあ、それにはサービス内容を人に評価してもらったりするのが一番よさげなので、ものづくりとITを中心としたスタートアップのイベント「SAMURAI MONO FESTIVAL」ってのにブース出して、色々な人の話を聞いてみることにしたですキャーまるでスタートアップ企業みたいwwwヒャーwwカッコイイーwwwってのは冗談にしても、まあお時間ある方はフジイが一日ブースにおりますのでご来場くださいませ。

そこで、色々な方の反応をいただきつつ、この新規事業の方向性とか考えよっかなーと思ってますです。


・・・って思ってたら、イベント当日(2月15日)はwww雪wwwの予報wwだそうですwww\(^o^)/オワタwww



えーと、、、上記イベント日でなくても、もし「そのサービス面白そうじゃん、フジイの話きいてアドバイスとかしてやんよ!」という素晴らしく親切な方がいらっしゃるようでしたら(関東ならフジイがお伺いしますので)ご連絡くださいwww




雪かー......w






   

ネーミングセンスはどこで買えますか。

なんというかネーミングセンスがない。

うちの会社は今年これやるぞーって、気合入れて進めてるプロジェクトがあるんだけど、名前が決まらない。


バイクとか好きなせいもあって(?)、強そう・硬質系イメージの言葉は割とすぐ出てくるんですけど(弊社名のbandersnatchとか正にそれだねw)、それ以外になると、なんかもう椎名林檎の曲名か京極夏彦に影響されすぎた中学二年生男子的なのしか出てこない狂骨ヒーリングの匣。好きな単語は「蛇蝎」です。


その話を初対面の人にしたら、ゴミを見るような目で「かわいそう...」って言われてビックリしたけど負けないぞ...ぐぬぬ


すこし前のだけど、ハウツーサイトのnanapiの企画書を公開するって記事で、企画当時は「fyig」って名前だったことに、nanapiのけんすうさんが、


この「fyig」って今見ると全然よくないですね。オトコっぽいし、説明ぽい。


って書かれてて、僕はそういうの(オトコっぽくて、説明ぽい)しか出てこないタイプなので、「わかるわー。来年あたりに後悔しそうだわー」ってなってる今日このごろなわけです。


クラシコムさんのお店 北欧、暮らしの道具店 もネーミングセンスいいなーって思ってるサイトのひとつです。
長いけど覚えられるし、音の感じも、見た目の文字感(ってなんだ)もいいよねー。
読点の使い方が、なんかオシャレだし。



もう何か月も同じことで悩んでて、「これでいいんじゃね」って思っては、数日後に「やっぱダメだー」ってなったりしてて、ほんと決まらない。

こういうセンスってどこで売ってるんですかね...。
(今回は本当にオチなし)





なんとなく気が向いたのでネットショップのこと書く。

なんか、Stores.jp、BASEから始まって、Yahoo!ショッピング無料化とかで、最近はEC関連の解説記事をよく見かけますねえ。
無料ECの話ってわけじゃないのですが、ふと気がむいたので今日はネットショップのこと書くですます。



出店してたら売れる...わけないし、店だすってことは商売なんだから考えようw

ECに限った話でもないのですが、ネットショップは多産多死の状態がずっと続いてまして、例えば、やったことない人は楽天に店を出せば少しは売れると思ってるんだろうけど、まあ出しただけで売れることは少なくて、ほとんどの店は月10万円も売れなくて壮絶に爆死します

もちろん楽天だけじゃなくて、独自ショップでも何でもそうです。
「デザインを参考にしたいECサイト集」みたいなところからリンクされるくらい、ちゃんとした作りなのに1年で閉店、みたいなショップも沢山ありますから、ちゃんと作ったら大丈夫とか、そういう話ではないのです。
安易に楽天とか制作会社にお金払うばかりでは(たまに売れる店もあるけど)なく、売り方を考えてないと売れないと思っておくべきなのです。

これは「ホームページ作れば誰か見てくれる」とか「ブログ書けば誰か読んでくれる」とか、そういうのと同じ感じですが、まあ、こういうのって、どうしようもないのかもしれませんね。

モールとかカートシステム提供側してるASPが何で儲ける商売をしてるのか考えれば(多産多死になるようにできてるから)成功するのはごくごく一部のみと分かるはずですが、それを考えずに出店して「売れない!ダマサレター」とか「モールの担当コンサルが広告と有料オプションの営業ばっかしてくる」とかモール/ASPを安易に批判してしまうようEC運営者は『商売人のくせに何も考えてねーからだろ』って言われてしまっても仕方ないところであります。

成功事例で煽ってくる割に言うほど簡単に売れるわけでもなく、広告や有料オプションの営業ばっかしてくるモール/ASPがあるのは事実ではありますが、それを安易にdisったりするのは(・A・)カコワルイ!!と思うます。

「結果的に売れちゃった」になるかどうかを試したいなら、BASEとかStores.jpみたいな手軽にスタートできる系の無料ECがいいのかもしれないけど(なので、お手軽系は個人の趣味からヒットが出て成長するようなショップのが向いてるわけですよね)、商売なのにラッキー頼りって矛盾しまくりじゃないですかwww



それが趣味なのでなければ、どこに出店しても来店者を増やす努力からは逃れられない。

そもそもとして、楽天とか大手モールに出店するということを人通りの多いところにリアル店舗出すみたいなものと思ってる人は多いのですけど、ちょっと違うのです。
そういう点ではネットショップはリアルと違うのです。

確かに楽天とか大手モールで買い物をされる方は沢山いるのですけど、お店も商品も沢山あるので、特に話題性がないような新規ショップが出てきても、楽天内検索の上位に出るわけもないわけですし、楽天の特集ページとかに表示されるには広告料金やオプション料金を支払わないといけません。

「人通りの多いところに出店」したら広告費とか使わないで済むと思って楽天にしても、広告費を使ったり、人通り(来店者)の多い店にする努力からは逃れないというわけです。
そういう点でリアルなショッピングモールに出店するのとは違うのです。

「そうは言いつつも他よりも人は来るでしょ?」って思うかもしれませんが、月に数万円くらいしか売れない、1日の訪問者数も十数人、っていうような楽天ショップって凄く沢山ありますからね...。



それでも楽天はすごいし、安易に独自ショップすすめるのも違う

そういう事情もあって「楽天よりも独自ショップか無料ECにすべき」って煽ってるブログ記事なんかも散見されますが、とはいえ。
なんだかんだ言って楽天はすごいのです。

上の方でも書いた通り、楽天ショップでも楽天内外からお客様に来ていただく努力からは逃れられないのですが、その努力を継続的にする金や人・時間があって、かつ努力の方向性が間違ってなければ(笑)楽天の集客力の恩恵を受けてガツンと売上があがるです
(ブランド力とか状況などによるけど、一般論として)

『色々なモールや独自ショップなどに多店舗展開しているけど、なんだかんだ言って楽天ショップが売上の8割』なんてEC事業者も、それなりにいるわけですから、まあそこを無視して「楽天よりも・・・」って煽るのは違うと思うです。




ちなみに多店舗展開って大変すよw

ある程度の売上を上げたECショップが、他のモールに出店するのは、よくある話なのですが「手間がちょっと増えるだけで、売上はガツンと上がる」って安易に考えてたら、手間ばかりアホみたいに増えて、売上を上げるためのリソースがなくなって酷い目に遭ったって話を聞いたりします。

この失敗談をしてくれたある会社の方から「戦線拡大したら、補給線が伸びて戦術的敗北を喫した。歴史はwww繰り返すwww」という話を聞いたときは、悪いけど素晴らしい例えだなと思ったものですww




どーすると良いんでしょうね。

上述しましたけど、楽天ショップには楽天で売上を上げるための戦い方みたいなのがあるし、それにマッチするなら楽天で良いのです。

多店舗・多モール展開も、それがダメなんじゃなくて、そこで生きぬく戦い方が自分たちにフィットしてなかったら死ぬって話でしかないのです。

Amazonに出品するならAmazon上の戦い方があるし、独自ドメインショップ出すなら独自ドメインショップの良さを活かせる戦い方ができなかったら意味ないのです。

だから、僕は安易に「楽天がダメ」とか「これからはBASEとかStores.jpなどの無料ショップの時代」とか言うのは間違いだと思っていて、

「どうやって来店者に(どんなお客様に)来てもらうか」と「どうやって継続的に売上・利益をあげるか」...くらいは最低限、練ってから、自分たちの商売に合った土俵を決めたら良いのだと思います。




大切なことだから何回も言いますが、お客様に来てもらう努力からは逃れられないのです。

自分たちに合ってない戦略・戦術を選ぶ苦労を避けることはとても重要なんだけど、手抜きしようとする姿勢があると社員の99%が営業人員なSEO会社に発注してしまってペナルティくらったりするんですようふふふふ(謎)



釣り記事が増えると、ブログ書きたくなくなる

12月になったし、ブログでも書くかとか思ってたら、今年3本しかブログ書いてなくて、えっ私のブログエントリ少なすぎ...と愕然としているフジイです。こんにちはお久しぶり。


今日は、まあ、久々なんで肩慣らしに、雑文というか、どうでもいいこと書きます。


ブログちゃんと書きたいんですよ。
最近やってることとか、仕事で考えたこととか、書きたいことは沢山あるはずなのに、何かもうね管理画面すら開かないし、下書きすら書かないというダメっぷりで、これではいかんと朝のスタバで管理画面に直接書きなぐってるなう、という状況なわけです
(月初はやること沢山なのにね...w)


僕の場合は、たまに今回みたいな誰に読んでもらうでもないようなことも書くけど、基本的には日記とか独り言みたいなブログを書いてるわけではなく、ある程度は読んでくれる人のことを考えながら書いてる(つもり。少なくとも本人はそう思ってる)のです。

それは、読んでもらえてるって実感がないと萎えちゃうタイプだから。壁に向かって独り言とかマヂ無理。
アメブロとかに 知人のみ、または誰も読んでくれてないのに書き続けてる人とか凄えと思うんですよ、茶化してるんではなく、ホントに。



ところで、ツイッターとか僕の観測範囲でのインターネットに目を向けると、下衆な大衆紙みたいな釣り記事というか、味濃いめ脂多めネタマシマシ的な刺激的な記事がバズってるわけです。
強烈な誘引力を発揮して、脊髄反射的に賛美する人達を大量に釣り上げる系の。

そういうのは別にいいんです。人間が集まると、そういう刺激物が求められちゃうのって、ある程度は仕方ないと思うし、まあ祭は楽しいしね。

しかし、まあ、インターネットで情報発信とか意見交換する人が増えたせいか何なのか、アンチ芸人というか「みんなが気付かず賛美してるダメ記事を批判してる情強の俺かっけー。賛美してるやつダセェm9(^Д^)プギャー」って感じの安易な批判者が増えてる気がするです。
ジャンクフード的な刺激的な意見に対して、更に刺激で返す的な。

以前は 割と冷静な人が「みんな、それ賛美してるけど、おかしくね?」って指摘をしてくれていたような気がするんですけど、そういう人は静かになってる気がする。

たぶんそれは、変な意見や記事をバラ撒く人に対してアンチが増えてバランスがとれたからとかではなく、そういうのに反応しちゃうと、変な意見をバラ撒く人が有名になるばかりになってるから、冷静な人はスルーする姿勢になってるんだろうなーって思うのですよね。

変な意見や記事に対して、反論いれると、「アンチがカッコイイ」って勘違いしたあんまり分かってない人も寄ってきて気持ちわるいですしね(こういう勘違いした人の増加率が高い気はする)

だから、以前はツッコミを入れていた冷静な人は、冷静であるがゆえに、スルーする姿勢をとっているのだと思うです。
そういう人の意見こそ聞きたいのに、それが難しいというアレですよ(←何が言いたいのかわからない感じだが、自分でもまとまってない)


書き手としては、読み手の瞬発的な反応を求めずに(刺激物を入れずに)良い記事を書くみたいなことが求められてるんでしょうね。
料理でいうと、ジャンクな味付けじゃなく美味しいものを作る的な話ねw

僕は、刺激物なしで読んでもらえるようなセンスの良い文章を書けるタイプじゃないから、どうして良いか分からずに、つい考えすぎてブログ書くモチベーション落としてたけど、僕以外にもそういう人って結構いるんじゃないかなあ。

でも、一年にエントリ3本は酷いので、もう少しちゃんと考えてることとか、近況とかを表現していきたいなあと思う。
刺激物なしで読んでもらえるようなセンスの良い文章を書けるようになりたいなあ。

※そもそも以前からお前はブログあんま書いてないだろって意見はスルー致します。致します。

クレジットカード情報流出事件があったようなので、決済システム周りについて語ってみます。

もう各所でかなり話題になっておりますが、「イモトのWi-Fi」と銘打って海外用モバイルWi-Fiルーターレンタルサービスを展開しているGLOBALDATAのWebサーバーに不正アクセスがあったんで調査してみたら最大146,701件のクレジットカード情報を含む個人情報を お漏らし 情報漏えいしていたという、なかなかド派手なカード番号流出事件があったようです。
お客様情報を保持していたサーバーには、最大146,701件のクレジットカード情報があり、同件数のお客様情報(①カード名義人名、②カード番号、③カード有効期限、④セキュリティコード、⑤お申込者住所)がありました。不正取得により流出しました件数はうち109,112件になり当該情報は、平成23年3月7日~平成25年4月23日にお申し込み頂きました、お客様の情報が対象となります。
アタックから顧客対応までの時間がかかり過ぎとか色々叩かれる面もあるようですが、僕は本サービスのことを使ったことはありませんし、当事者ではないので、そういった点には本エントリでは触れませんです。
それよりも、ECサイトの決済まわりについて日々考えている僕としては、このWebサイトの決済まわりやDBを設計した人というのは、なぜこんな作りにしてしまったのだろうという点について思うところが色々ありますので、それを書こうと思います。
(この事件に引っかけてエントリ書くのは火事場見物みたいで下品ですが、この会社を叩く意図ではありません)
とりあえず、僕がこのエントリで語りたいのは、この2点あたりです。
■カード番号を自前DBサーバへ保管する必要について
■セキュリティコード保存したらアカンて国際基準で決まってる
というわけで語りますお。
カード番号を自前DBサーバーへ保管する必要はあったのか?
通常、サイトでカード番号を入力すると、カードの利用限度額以内か・利用可能な状態であるかを確認するための「オーソリ」という処理をして、そのあと売上確定の処理をしたら請求がいくという仕組みになっています(例外はありますが)。
カード番号をサービス提供側が保管することで、そのサイトの会員はカード番号の入力をしなくても気軽に利用(決済)をすることができるようになります。
サーバーに保管されているカード番号を使ってオーソリ処理が行えるからですね。
wi-fiレンタルなどのサービスではなく一般的なECの話として)予約してから納品までが長い商品などではオーソリの期限が切れてしまうのですが、再オーソリすることができたりします(カード期限が切れる問題もあるんですけど)
毎月課金するなどの定期決済を自前で実装したい場合なども、毎月オーソリ→売上確定という処理をすることになりますからカード番号を保管したくなる気持ちはわかります。
また、一般的にカード決済は売上確定後に金額変更ができない場合が多く、金額変更をするには、以前に確定した売上を取消して、新たに変更後の金額でオーソリからやりなおす必要があり、オペレーションのイケてないECなんかだと経理部の人が泣きながら銀行振り込みで人力対応していたりする場合があります。
そんなわけで、ここらへんの処理を自動化するために自前でカード番号を保管したくなる気持ちは理解できるところであります。
うん、気持ちは、わかる。
とはいえ、それ決済代行会社を変えれば(多分)できるよ?
特定の決済代行会社をオススメするつもりはないので、どことは言いませんので調べてくださいな。
決済代行というのは、カード発行会社とショップの間にたってクレジットカード決済の処理システムやら何やらを提供してくれる存在です。
会社によって色々な違いがあり、自前でカード番号を保管しなくても、セキュリティも国際基準にそってちゃんとしている決済代行サービスで再オーソリできるような仕組みを提供しているところがあるですよ!
具体的には会員や受注ごとにキーを発行して、同じサイトからなら、そのキーを使って(カード番号がなくても決済代行サービスのサーバー側にはあるので)再オーソリできる、みたいな感じになっております(正確な仕組みとは違うかもしれないけどカード番号を保管しないで再オーソリできるイメージってことで)
ってわけで、発注側も開発側も、この手のやつは自分の提供したサービスに合った決済サービスを探して使うのがカンタンで最強の解決策なんです。
システム開発会社さん側が、そういうところを使わないで開発してしまうのは、そういうサービスを提供している決済代行会社があるって知らないという知識不足だったり、開発が楽だから「使ったことある決済代行会社にしよう」ってなってしまうとか、まあそういう理由があるわけですが、発注する側も、言われたままに受け入れるのではなく、ちゃんとそういうのツッコミ入れられるようにしておきたいところですね(まあ提案側がちゃんとしてれば一番いいんですけどね
セキュリティコード保存したらアカンて国際基準で決まってる
ちなみにカード番号を自前で保管することは特に規制はありませんが、暗号化など判読不能にすることがPCI DSSで定められています
(合ってますよね?>専門家の方)
PCI DSSってのは、VISA 、MasterCard 、JCB、AMEX、Discoverが共同で策定した、クレジット業界におけるセキュリティの国際基準ですな。強制力はありませんが、ある程度これに倣っておくべきものだと思います。
カード番号の流出事故・事件が起きた時にPCI DSSで重要になる(のに、そうなっていない)のは、下記の点です。
 ■カード番号は保管するなら(暗号化とか)判読不能にしる!!
 
 ■セキュリティコードは、たとえ暗号化しても保存したら絶対にダメ!
GLOBALDATA さん (ノ∀`)アチャー
サーバーにアタックされた方も被害者ではあるけど、セキュリティコードを保管してたのはアカンと思いますですぞ(カード番号も暗号化してなかったっぽいですしね)
これも、開発側にそういう正しい知識がなかったんだろうなって感じです。
想像ですが、オーソリ時にセキュリティコードが必要な決済代行サービスを使っていたんだと思います。
そのシステムで再オーソリするためにはセキュリティコードまで保存する必要があったんではないかと。
ちなみに、そういうときは、公開側でお客様が決済するときはセキュリティコード必須、管理システム側から決済するときはセキュリティコードなしで決済を通せるような決済代行サービスがありますので、そういうサービスを探して使うといいですよっと。
最後にまとめ。
文中に書きましたが、大抵のことは自前実装しなくても、探せば安全でやりたいことできる決済代行サービスがあるはずです。
料率が安いとか、そういうのも無視できないかとは思いますが、「使ったことある」とか「提案されたから」とか、そういう理由で安易に決めて、サービス開発すると痛い目に遭うかもしれませんよ?
「ウチのサイトやばいかもー」ってWeb担当者の方とか、過去に受託で開発したECサイトの決済まわりが危ないかもって思ってるエンジニアの方は早急にアレコレされることをおすすめ致します。
どーでもいいけど、ECの決済が複雑な絡んだ経理のシステムとか、返品交換の赤伝処理のシステムとか大好物なので(通常、弊社は受託業務やってないんで、そんな機会はないかもですが)関わってみたいですな。

行動ターゲティング広告、あるいは企業はプライバシーポリシーをどう扱うべきかについて

今日はみんなも大好きなGoogle  Adwords のリマーケティング広告とか、行動ターゲティング広告について話をします。

正確に言えば広告の話ではなく、プライバシーポリシーの話なんですけども、Adwords とか行動ターゲティングあたりと絡めた話にしておくと アクセス稼げる みんな楽しいかな、と思ったのでそうします(この出だし使うの今年2回目)

さて。
Adwordsの強力な機能としてリマーケティング広告というものがあります。

これは、サイトを訪問したことのある人に対してのみ広告を表示する機能です。

例えば、サイトを訪れて商品情報を見ただけ(まだ購入はしていない)という人に、再訪や購入に繋がるような広告を表示したりするわけですね。

たぶん、「最近、同じバナー広告が出まくる」とか「チラ見したサイトの広告が他のサイトで出続ける」って経験されたことのある方は、多いのではないでしょうか。
こんな感じに行動を追跡して広告配信するのが行動ターゲティング広告です。

マーケティング広告に限らず、行動ターゲティング広告の問題として『自分の知らないうちに行動が追跡されていることに対する気持ち悪さ』があります。 これって、割と単純な話なのですけども、「追跡されていること」が気持ち悪いのではないですよね。
「自分の知らないうちに」追跡されていたってことが気持ち悪いわけで。

Google 様は「プライバシーポリシーに明記せよ」と仰られている

「自分の知らないうちに」追跡されていた ってことが気持ち悪いのであれば、そういう広告を出しているって知らせたり、解除する方法を企業がちゃんと明示しておけばいいんですよね・・・!
実は、Adworsでは「プライバシー ポリシーに記載する必要がある情報」として広告を出稿しているサイトはプライバシーポリシーに下記の内容を書くように定めています。

  • マーケティングをオンライン広告にどのように活用しているかについての説明。
  • 広告主様の広告が、Google を含む第三者配信事業者により、インターネット上のさまざまなサイトに掲載されていることについての説明。
  • Google を含む第三者配信事業者が、Cookie を使用して、ウェブサイトへの過去のアクセス情報に基づく広告配信を行っていることについての説明。
  • Ads Preferences Manager にアクセスして、GoogleによるCookie の使用からオプトアウトできる旨の説明(略)

プライバシーポリシーに記載する必要がある情報 Adwordヘルプ

んあー。
色々なサイトのプライバシーポリシー見まくっている僕ですが、こんなの明記してるの見たことないなあ・・・。

あ、べつに僕は重箱のスミを突いて、Adwordsガイドライン違反発見m9(^Д^)プギャーって言いたいわけではないです。誤解なきよう(理由は後述します)

「プライバシーポリシー」は「個人情報保護に関する法律に基づく表示」じゃない。

こういう配慮があまりされないのは、日本のWebサイトにおける「プライバシーポリシー」が「個人情報保護に関する法律」に定められた要件を満たすためだけに作られたものばかりで、サイトの訪問者・お客様のプライバシーに配慮して作られていることが少ないからです。

上述の「プライバシー ポリシーに記載する必要がある情報」も『必要』とか書いてるわりに、Adwordsヘルプにひっそりと書いてあったりして分かり難さ満点なので、プライバシーポリシーに書かれていなくても仕方ないかなあと個人的には思ったりもします。

しかし、ですよ。

サイト来訪者が「やたら広告が出て気持ち悪い」と思ったときに、『どうして広告が表示されるのかを説明しておくこと』や『どうしたら表示されなくなるのか』を明示しておくって、 広告を表示させている者として当然に気にしておくべきことだと思うのです。

これって凄く大切なことですよね。

ちなみに、Google Adwordsでは他にも個人の政治的な思想に合わせたリマーケティング広告とか、相手の経済状況に合わせたリマーケティング広告、健康状態に合わせてリマーケティング広告を配信することなどが禁止されています。
全てプライバシーへの配慮ですね。

ベンチャー企業がプライバシーへの配慮の足りないビジネスをして、セキュリティ専門家に  凸られて 指摘をされて大きな問題になる、なんてことが実際に起きています。

今までは日本の法律で定められた「個人情報」について書いておけばOKという感じでしたが、今後はより「プライバシー」への配慮が必要となってくるのは間違いありません。
そこへの配慮不足になっていないか、自社の考えを見つめ直すキッカケとしてAdwordsのリマーケティング広告についての必要事項の明記あたりから始めてみるのが宜しいかと思います。

おまけ:
例えばの話ですが、「当社の広告が何度も表示される方へ」ってページにアクセスすることでリマケ除外の対象になるとか、そういう配慮があっても良いと思うのですよね。

おまけ2:
Google Analytics規約違反について、あるいは企業はプライバシーポリシーをどう扱うべきかって話など。
この記事もよかったら読んでね。

追記:
なんと、こんなエントリ書いたら、リマーケティングやインタレストカテゴリー広告で、ユーザー側から気に入らない広告を消すための「×」印のアイコンが表示されるようになるって発表が出てました。
(それはそれとしてプライバシーポリシーにわかりやすく書くべきって話が薄まるわけではないのですが)
SEMラボさんの解説が分かりやすい感じですので、読むといいと思うよ(参考リンクされてる過去記事も必見ですお)

「利用規約ナイト」っていうWebサービスベンチャー向けイベントに参加してきたよ。

モバツイの作者えふしんさん主宰の「利用規約ナイト」というイベントに参加してきました。

利用規約ナイトとは、社内に法務担当者がいないWebサービスやアプリを提供するスタートアップベンチャーの誰もが悩む利用規約について、知識共有、勉強するためのイベントです。

利用規約ナイト - ATND

普段、「規約とかポリシーとか大好き!ついつい読んじゃいますよねー」って言うと気持ち悪がられるけど、きっと利用規約ナイトなら同士がいるはずと思って超テンション高く行ってきました!(←我ながらキモイなw)

最初は「よくある基本的な注意点セミナーとかだったら面白くないけど、そんなもんかもなあ」って、あまり期待してなかった(失礼!ホントごめんなさい)のですが、僕が想像していた以上。

「本には書かれていない使えるTIPS」と「本にもwebにも書けないオフレコな事例」とか、そんな内容でした。

ざざっとまとめるとこんな感じ。

(下記は登壇された方の話だけではなく僕の私見も入っていますので注意)

■webビジネスやるなら商標、景品表示法、資金決済法あたりを考慮しましょう。

利用規約は著作物ではないので、安心してパクって良いw
某社で社名の置換忘れが本当にあったりしたので超注意せよwww

■明示的に規約の同意をとった方がいいという話だった。
でも僕としては騙しだとユーザーが感じないような表示を心がければ、電子商取引及び情報財取引等に関する準則改訂の『必ずしもサイト利用規約への同意クリックを要求する仕組みまでなくても、購入ボタンのクリック等により取引の申込みが行われることをもって、サイト利用規約の条件に従って取引を行う意思を認めることができる』が基準になると思ってて、法務マンサバイバルの人もこれは同意してくださっていた。

RMTとかCtoCについては、まだまだ難しいところがある。
(ここで言うCtoCってのは、ガムロードとかアメロードみたいなサービスのことね。これまでのサービスと比べて資金決済法上どう扱うべきか定まってない)

消費者契約法があるので「一切の責を負わない」は無効になることが多い
(あくまで争いになったときに無効なだけだから書いておくのが基本)。
責任を負う場面を想定して上限を定めておくのも有効。
上限の定め方はサービスによるけど「月額利用料 or 累積利用料 を限度とする」あたりが落としどころっぽい。

■「~おそれがあると当社が判断する行為」や「その他当社が不適切と判断する行為」は割と使えるので入れておいた方が良いとのこと。

■投稿の権利帰属は、ユーザーのものにしておかないと炎上しやすい。ユーザーの権利としたまま使用許諾を運営側が受けておく形が最近は一般的。
書籍とか広告とかへの利用しか想定していないと、想定してなかった提携話が来たときに対応できないので、許諾範囲が広めになるようにしておくと良いらしいが、何でも使えるだと嫌われそうだから難しいね。

■海外展開するサービスでは、準拠法は日本法、管轄裁判所も地元とする。準拠法選択をちゃんと書いておくことには意味がある。
また日本語版が正で、他言語は翻訳版でしかないとしておくのは有効。

■事業譲渡時の個人情報データの受け渡しについては解釈が色々あってグレー。
実務的には個人情報を提供しているユーザーに対して告知・通知などでトラブルが起きないように対応するしかないだろうね。

もっと詳しく知りたい方はtogetterをどぞ。
http://togetter.com/li/266740

具体的な社名とか事例についてもガンガン話が出たのですが、オフレコで書けないのがとてもとても残念ですw

僕がこの手の話でいつも気になるのは、弁護士や法務部門の方は、規約というものは絶対的なルールや法律的なものというよりも「トラブルになったときの解決材料のひとつ」程度に捉えていて、なかなか普通はそう捉えられていないんだなってこと。

上記の「消費者契約法に反していて無効にされるけども書いておいた方がいい条項」がわかりやすい例だけど、そういう風に捉えられるようになっておくことが大切だと思うんだよね。

利用規約 大好きっこの僕に「なんで法務の仕事してるわけでもないのに?」って質問をいただくことが多いので、それに答えたツイートを貼っておきます。

おまけ:
法務業界紙BUSINESS LAW JOURNAL(ビジネスロー・ジャーナル)が規約とか広告関係の特集をやってることがあるらしいので面白そう。バックナンバーを漁ってみようかと思いまふ。

Google Analytics規約違反について、あるいは企業はプライバシーポリシーをどう扱うべきかって話など。

今更ですが、新年第1回目のエントリーですよ。あけおめことよろ(ぉぃ

さて、突然ですが、今日はみんなも大好きなGoogle Analyticsの話をします。
正確に言えばGoogle Analytics の話ではなく、プライバシーポリシーの話なんですけども、Google Analytics あたりと絡めた話にしておくと アクセス稼げる みんな楽しいかな、と思ったのでそうします。

これから書くことは、ある意味では当たり前のことですので「こんな普通のことを大仰に書きやがって」と思う方におかれましては、憤らずに、こんな普通のこともできていない人たちをどうにかしてやろうという優しい気持ちをもって臨んでいただけましたら幸いであります(意味不明)

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さて、本題。最近セキュリティ系の凄い人たちが個人情報やプライバシーについて色々と語られているので、僕も含めた凡人の皆様方におかれましては、ウチは大丈夫なのか、いつセキュリティ専門家の人に凸られるのか考えただけでももうガクガクガク((((;゜Д゜)))ブルブルブル...って恐怖におののいてることと存じます。
(年末年始に食事した方が実際に何人かそういったことを言ってた)

まあ結局のところ、どこに問題あるかわからないでガクブルしてるんだったら、勉強しながら至らない点を探して直していくしかないわけですけども。

さて。
そんなセキュリティ専門家の方や、そこらへんに詳しい方々のような視野の広さも知識もない僕ですが、「これは割と皆やっちゃってるなあ」と思う点があるので、そこらへんから直していくことを皆様に広めていってみたりしなかったり(どっちだ)します。

Google アナリティクス サービス利用規約」ちゃんと読んでますか?

以下は「Google アナリティクス サービス利用規約」からの引用です。
なお、改行および強調は、引用者のフジイによるものです。

7. プライバシー お客様は、本サービスを利用する(又は第三者が利用する)にあたって、本サービスをインターネット・ユーザーの個人情報の追跡又は収集に使用せず(かつ第三者にさせず)、お客様のウェブサイト(又は当該第三者のウェブサイト)から集めたデータを、ソースを問わず個人情報と関連づけない(かつ当該第三者に関連づけさせない)こととします。お客様は、適正なプライバシー・ポリシーを策定してこれを固守し、お客様のウェブサイトの訪問者からの情報の収集に関して適用される法令を全て遵守することとします。お客様はプライバシー・ポリシーを載せなければならず、当該プライバシー・ポリシーにはお客様が、ファーストパーティ cookie により匿名のトラフィックデータを収集していることが表示されなければならない。

んあああー。

プライバシーポリシーに「ファーストパーティ cookie を使って匿名のトラフィックデータを収集しています」って書いてるサイトなんて、あんまり見たことないなあ。

「本サイトではcookie技術を使用しています」とかは見たことあるけど「ファーストパーティーcookieを使用して匿名のトラフィックデータを収集しています」って、あんまり書いてるところ見かけないっすもんね。

あ、べつに僕は重箱のスミを突いて、規約違反m9(^Д^)プギャーって言いたいわけではないです。誤解なきよう(理由は後述します)

実際のところはどうなのかってのを見ていこうと思います。

Google Analyticsブログの事例紹介だと、大手だと村田製作所ディノスのECサイトGoogle Analyticsが採用されているって書いてあるんで、ここらへんの大手さんには載ってるかどうか参考にさせていただこうと思います。

追記)この記事を書いた時点の話です。その後に色々と変わっております。

さて。まず村田製作所のサイトを拝見。

サイトポリシーと、プライバシーポリシー、それからヘルプあたりを眺めてみますが、僕が見た限りでは cookie への言及も、トラフィックデータの収集についても触れられていないように思いました(間違ってたら修正いたします)

念のために cookie site:murata.co.jp で検索 してみますが、ヒットしないので、恐らくですが無いのでしょう。

次にディノスのECサイトも拝見してみます。

ご利用ガイド(と、その中にある個人情報保護方針)、あんま関係ないけど特定商取引法に基づく表示のページあたりを確認。

弊社が保有する個人情報の利用目的
  1. お客様の個人情報は、ご注文いただきました商品の配送、資料の送付、お問い合わせ、商品お届け後のアフターサービスや弊社からの各種カタログ・ダイレクトメール・eメールの送付、アンケートの実施、お電話での商品・サービスの紹介、催事・イベントや店舗のご案内、お取引に関わる与信・債権等の管理に利用させていただきます。
    また、マーケティング・商品企画のためのデータ分析にも利用しますが、この場合は個人を識別いたしません。
     尚、ご購入商品やお問い合わせ内容の確認、及び電話受付業務の品質向上のために、お客様との通話内容を録音する場合があります。

株式会社ディノス 「個人情報の取り扱いについて」より引用

おお、匿名データをマーケティングに使う場合は個人を識別しない、と明記してありますね。
いい感じですので僕も仕事の参考にさせていただくこととします。

ではcookieについてはどうでしょう。

クッキーの使用当サイトでは、WEBブラウザを通じて、お客様のコンピュータにクッキー(Cookie)という情報を送り通信を管理することが有ります。お客様ごとに画面の遷移を維持したり、「お客様情報」のようなカスタマイズされたページを提供できるようにするために使用しており、当サイトでお買い物などの操作をしていただく為に必要なものです。Cookieを無効に設定されますと、当サイトのサービスを正常にご利用いただくことができませんので、あらかじめご了承ください。弊社では、お客様の個人情報保護に関し、上記のように万全を期しておりますが、お客様ご自身におかれましても、情報の管理につきましては十分ご注意いただきますようお願いいたします。
[クッキーについての補足事項] (2011年9月22日)
ディノスでは、当サイトに来訪された方にディノスの広告が適切に配信されることを目的として、アドバタイジングドットコム・ジャパン社及びサイバーエージェント社の広告サービスを利用しております。

おおおおおお、ちゃんとサードパーティcookieについても書かれてますね。さすが。

でも、匿名のトラフィックデータを取得していることについては書かれていないようですねー。

他にも横浜銀行Google Analytics採用してるっぽいので、見てみましたが、やはりそういった文言は見つかりませんでした。
アクセス解析系のプロが運営してるサイトでも書いてないことあるくらい。

大切なことなので、もう一度書きますが、べつに僕は規約違反m9(^Д^)発見プギャーって言いたいわけではないです。
その点は誤解なきように。

「プライバシーポリシー」は「個人情報保護に関する法律に基づく表示」でいいの?

現状の「個人情報保護に関する法律」などの日本の法律では、個人を特定しないデータについての法的見解は微妙な感じなので、ここれらへんを企業側も慎重さを欠いてしまうところなんだと思いますし、僕もそこらへんは厳密に見られると、できていないところが沢山あります。

規約違反はない方が良いですが、ここで僕がしたいのは規約がうんぬん、という話ではないです(←しつこい)「個人情報保護に関する法律」に対しての要件を満たすために定めるのはではなく、本当の意味で顧客のプライバシーをどう扱うかを定めたプライバシーポリシーって何かを考えた方が良いんじゃないかと思うのですよ。

一般的に、企業のプライバシーポリシーって、それポリシーっていうよりも「個人情報保護に関する法律に基づく表示」みたいな感じのが多いんでね。
最近は、facebookやらtwitter、G+などなどのソーシャルメディアアカウントとか、AndroidOSとかgmailアドレス帳とか、どんどん紐づいていって、ユーザーとしては自分の情報がどういう紐づきをしているのか把握しづらくなってきてますし、事業者側としても(悪意の有無は別として)マーケティングデータを取得するための仕組みの中で、意図せず顧客のプライバシーを侵害しかけていた(もしくは、そう疑われも弁明しようもない状況になっていた)なんてことにもなりかねないなあと思うわけであります。

本当の「プライバシーポリシー」が必要なんではないですかね。

つまり、サイト運営をする事業者側が、法律要件を満たすためではなく、顧客やサイト閲覧者のために、自分たちがどんなデータを取得していて、どのように扱うかを真剣に考えて、それを明示するって流れができたらいいのにな、と思うわけであります。
いや、自分もできてるわけじゃないですし、「そんなん面倒だよー」ってのも理解できるんですけどね。

すぐに完璧にはできないから、できることから。

まあ、できることからやりましょう。今のプライバシーポリシー見て足りないところを足していけばいいんじゃないですかね。

■匿名データをどのように取得/送信しているか明示する

どうせソース見ればわかるんだし、Google Analyticsを使っている場合はGoogleのサーバーへ情報を送信していることを明示した方が良いと思うのです。もちろん広告系や解析系で他社サーバーへデータ送信するものについては、できるだけ明示した方が良いと思います。例えば宅配事業者や郵便事業者に住所を伝える度に許可をとるようなことがないように、第三者に開示する条件として「公表した利用目的の達成に必要な範囲で、代理店、業務委託先に提供、開示する場合」と定めるのが普通だと思うのですが、アクセス解析などの場合はwebサイトの利用目的の達成に必要な範囲とは解釈しづらいんじゃないかな、と僕は考えます。つまり明示が必要だと思うのです。

cookieについても明示する

わかりやすく解説するの難しいですけどね・・・。
サイト運営側が、広告配信ツールやWeb解析ツール、その他、サードパーティcookie発行をしていることについて無自覚なのは良くないと思うので、ちゃんとそこらへん把握しておくべきかと思います。

■匿名情報を個人と識別できるような紐づけをしないことを明示。

これ、ちゃんと明示しませう。
もちろん、ポリシーってのは会社によって違うものですから「バリバリ紐づけするぜ」って明示するのもナシではないとは思いますが、あまり好ましくはないでしようね。
(ちなみに、その場合でもGoogle Analyticsは紐づけデータにできませんよ、規約があるからね)

また、ソーシャルメディアのアカウントについても取扱いを考えておく必要があるでしょうねえ。
余談ですが、ECサイトの運営をしていて、お客様から「サイトの動作がおかしい」って連絡をいただいてしまうことがあります。
アクセスしたページや時間、その他の情報と、Apache(webサーバー)のアクセスログを紐づけて、そのセッションの動きからプログラムのバグなのか何なのか原因を探る、みたいなことを(少なくとも僕は)やるわけですけども、こういうのは匿名情報が匿名じゃなくなくなる一例として存在します。
何があっても紐づけしないってことに決めちったせいで、こういう動きができなくなったらアホみたいですね。
もちろん、個別に承認をとればいいだけなんですけども、本当に業務に必要なデータ紐づけをしないかってところも含めて、よく考えた方が良いと思うです。

ポリシーは、業務範囲じゃなく、規範そのものでしょう?

ポリシーが行動を縛るのではなく、自社の「あるべき姿を規範として定める」ってのは大切だと思うので、本当はそれくらい上段から話が進めばいいんですけども、まあ普通の会社ではそんなことあるはずもないので、まずはプライバシーポリシーがGoogle規約違反、みたいなところから話を始めていくといいんじゃないかな、と思った次第です。もし、このエントリに間違いや、その他指摘すべき点があれば、ぜひ教えてください。

追記:ちなみに本ブログにはGoogle Analytics は設置しておりませんが、ロリポップ!のサーバーを利用しているアレで、サーバー標準機能のアクセス解析で匿名データを取得しております(って明記しないといけないのかな、めんどい...)

更に追記)2016年11月にサーバーを切り替えてGoogle Analyticsの使用を開始しました

追記2:そういやあ、スマホアプリ用のSDKなんてのもありますね。

追記3:清水 誠さんがブログで EUから学ぶ、プライバシーポリシーでのCookie説明方法 って記事を書いてくださいました。
こちらもぜひ!

人件費を原価に含めて考えるって、慣れてないとムリ


また高いとか安いとか、Web屋さんは相場の話が好きですね。 

僕も大好きですけどね!


  ↓ これが数日前に話題になったやつ。


  ネットショップ開業ってそんなにお金かかるんですか?(発言小町)

インターネット利用料?というのか、お店を運営するためのサービスに月々かかるのは仕方ないとして、お店のデザインだのなんだのって、20万円ほどかかったというのです。 そんなにかかるものなのですか?

これに対して、プロの皆さんから自分でやってみれば分かるとか、そういうコメントがついてますね。


数年前に比べるとWeb屋さんの「客はわかってねえ」的な発言が目に見えて減っているので、僕は嬉しいですよ(←何様だw)



改めて思うのは人件費を原価に含めて考えるのって、慣れてないとムリだよなあってこと。

製造原価のうち労務費の割合が高い御商売をされている方は、ぜひとも、「見積りを渡す相手は、材料費的な原価は理解できるけど、労務費を加えた製造原価として考えるのが苦手(だから、ちゃんとそこを理解してもらう必要がある)」って前提で、見積りやら要件定義やらに臨んでいただきたいと心から願うものでありますです。


一般的には小売業の場合、商品代金の中に人件費は含めないで、粗利の中から販売管理費を捻出する考え方だったりするわけです。
(あくまで「考え方」なんだけど、商品の原価には人件費は含まない考え方ってことね)

この感覚の違いは大きいと思うですよね。

わかってる人からすれば、どっちも同じじゃんって思えることでも、見積りを受け取る相手がその考え方に慣れてる人でないと「ホームページ」とか「ネットショップ」という材料費があまりかからないものを数十万円で売られてると勘違いしちゃうんですよね。


ま、この発言小町で話題になったトピ主さんの場合は、旦那さんが御商売の感覚をちゃんと持っているか、受託側の方がちゃんと御説明をされたんではないかと思うんですけどね(なんとなく文章から察するに、その二人の間ではちゃんと金額も内容も折り合いがついてるっぽいので)





追記:
コンサルティング費が払える人って、すごいオトナだなーだと思う今日この頃です(謎)
あと営業コストとか、そういうのにも気づかいできるオトナになりたいものですね。

追記2:
最初、えふしんさんの この記事 に言及して書いてたんだけど、あんまり関係ない内容になったので引用から消したんですよね。
ここらへんの話に興味ある方は、えふしんさんの記事もぜひ。