OKRとかマネジメントフレームワークを使いこなすのに必要なものは何かを考える。

何年も前からこのブログでは素直なひとは仕事ができるし、なにかの仕事スキルのように素直さを取得するのは難しいので貴重な能力だという話を何度も書いている。

ぼくの考える素直な人というのは「言う事を聞く人」ではなくてですね。例えば、ただ他人の顔色を伺ったり従属する人は素直ではないですよね。そういうわけで上司の言うことをただ従順に聞くだけの人は僕の中では「素直」ではありません。

他者と率直な意見を交換ができて、自分と違う意見に対しても嫌がることなく相手の思考を理解しようという姿勢を持っている人こそが素直といえるんじゃないかな、と。少なくともぼくの考える「素直さ」はそういうものです。

そういう意味での素直さを持っている人というのは本当に仕事ができるし、貴重な能力を持った人だといえると思います。

※できるだけそうありたいとは思っているのですけど、ぼく自身はそこまで素直なタイプではありません。残念ながら。

ところでマネジメントフレームワークって上手くやれないことも多いですよね

何故かぼくがよく相談されることのひとつに「OKRはどうすれば上手くいくか」というのがあります。ご存知かもしれませんがOKRというのはここ何年かで流行っているイケてる目標・行動指針マネジメントのフレームワークです。

ぼくは別にOKRの専門家ではないのですけど「OKRやってみたけど、すぐ止めました」みたいな会社も多いので、誰かに相談したいって気持ちも分からなくはないです。

OKR以外でも、開発マネジメントや組織マネジメントのフレームワークなんかも「やってみようとしたけど止めました」というチームは割とあるような気がします。ネット上や書籍では良い結果が出ている事例を沢山見ることができますが、やろうとしてイマイチだったチームはその百倍以上あるんじゃないでしょうか。

マネジメントフレームワークを使うには素直さが必要なのではないか。

上手くいかない場合を観察してみると、本などに書いてある通りにしたけど何か上手く浸透しなかったり思った効果が出ないというパターンと、本に書いてある通りだと自分たちに馴染まなそうだと思って改変してみたらフレームワークの良さを殺してしまったというパターンがあるように感じます。

こう書くと、え?そのままやってもダメで、改変してもダメなら何してもダメじゃね⁉と思われたかもしれません。でも本当にそのままだとダメで、合わなそうなところを改変してもダメっぽいんですよ。

逆にフレームワークを使いこなしてるチームは、どうしてこう設計されているかという構造の理解ができているように思います。

そのような構造の理解をするためには「そのフレームワークを疑わずに、理解しようとする素直な姿勢」が必要なんだと思います。設計も思想も理解していないレベルで疑ってかかったらそりゃ上手くいかないですよね。

人もフレームワークも同じかもしれない。

他人にそのまま従うことは素直さではない、と冒頭に書きました。相手の思考を理解しようという姿勢を持っている人こそが素直だとぼくは思います。

例えばですが、仕事で上司の言う通りにするのと、上司の言っていることの意図を理解して行動するのであれば、相手の言っている通りにするという行動自体は同じですが結果は変わってくるのではないでしょうか。これは上司が相手でなくとも親だろうが友人だろうが恋人やパートナーだろうが同じことになると思います。

さて、またフレームワークの話に戻ります。
マネジメントフレームワークの解説書に「従う」のではなく、フレームワーク自体を理解しようという姿勢をもってそれを使う。

行動としては本に書いてある通りにするわけですから同じです。

でも、きっと、結果は変わりますよね。

まず最初に必要なのはそういう素直さなんじゃないかな、なんてフジイは思います。おわり。