フードデリバリーサービスについての(僕の食生活の)愚痴を書く

ここ数年、フードデリバリーをかなり使うようになりました。
届けてくれるドライバーさんには感謝するばかりです。

ぼくは、まあまあ都心のほうっぽい場所にいることが多いのですが、ここ数年でのフードデリバリーの気になる変化についてメモ的に書きます。

(今日のこの記事は深い考察とかはなく、僕個人の食生活についての愚痴ですので、その読むならそのつもりでお願いします)

 

フードデリバリーに2019年くらいまであった「あのお店の料理が、お店に行かずに食べられる」というコンセプトは過去のものになった。

数年前には(2019年くらいまでかな)あった「あのお店の料理が、お店に行かずに食べられる」とか「宅配ピザではない、あのイタリアンの石窯ピザが自宅で」というコンセプトは体験としてとても良かったのですが、プラットフォーマーとしてのビジネス規模にもっていくには厳しかったみたいで、少なくとも都心では「おっ、あの店の料理が頼めるのか」ということはほぼなくなってしまいました。

もちろん店やエリアによっては少しは残っているのでしょうが、ぼくの配達エリア内はほぼ全滅と言っていい感じ。

いま残っているのは、チェーン店・ゴーストレストラン・1食5000円~2万円くらいの店(ステーキとか寿司屋)くらいになってしまいました。
チェーン店といっても大規模チェーン店だけではなく、複数店舗を運営している居酒屋やラーメン屋・カレー屋なども入るので、それなりにバリエーションはあるはあるのですが。

これは、おそらく店舗側からすると店頭の注文を回しながら差し込みで入ってくるデリバリーのオーダーを処理できるのはチェーン系か高級店、そしてデリバリー専門でやっているゴーストレストランしかなく、そういう体制にない個人店やそれに近い運営をしている飲食店では非効率だから撤退しているんだと思います。

また、プラットフォーマー(Uber Eatsや出前館、Wolt)にとっても、個人店など小規模飲食店のラインナップを増やすことは流通金額増になりづらかったのだと思われます。

 

2020年あたりにはすっかりマクドナルドとか吉野家を運ぶサービスに変わっていたが、そのころはまだ便利な感じだった。

2020年あたりには「あのお店のメニューを自宅で食べられる」みたいなコンセプトは薄まって、Uber Eatsも出前館もすっかりマクドナルドとか吉野家を運ぶサービスに変わってしまいました。
これはコロナ禍の影響もかなりあると思います。

僕個人としてのそのころ(2019→2020)の感覚としては「おお、チェーン店も頼めるようになって少し高いが便利じゃわい」くらいの感じだったのでしたが。

プラットフォーマーはついに金脈に当たったという感じだったんじゃないでしょうか。
それはそうですよね。「知ってる人にとっては名店のあの店」よりも大規模チェーン店に注文したい人のが多いし、かなり注文量・配達量も増えたのでしょう。以前から街中で配達員が目立つようになってはいましたが、ここらへんで事故や配達トラブルなどがニュースとししても目立つようになっていきます。

 

そしてプラットフォーマーの勝負もだんだんと決まってきます。

2020年9月に日本上陸したfoodpanda(フードパンダ)は2022年1月に日本から撤退。
2022年5月にDiDi Food(ディディフード)が日本撤退。
2022年7月には、楽天ぐるなびデリバリー撤退。

そして、お店のラインナップが良いことで評判の良かった日本のスタートアップChompyが2023年5月にサービス終了してしまいました。

 

2023年。もうチェーン店と「専門店(笑)」くらいしか残ってない。

2023年になって Chompy がサ終すると、Uber Eats・出前館・Wolt・menuのどのアプリを開いてもほぼほぼ同じ店しか出ないという状況なります。

つまりフードデリバリーに出店できるオペレーション体制のある店は(少なくとも都心では)上限に達していて、すべてのフードデリバリーアプリにも出店しているという状況なのだと思います。
(あなたの街の人気レストランの出来立てお料理を、というコンセプトのファインダインも残ってはいますが、だんだんと似たラインナップになってきています)

もちろん、少しは違いがあるのですが、その違いというのも「◯◯専門店」を騙るゴーストレストランの出店状況がアプリごとに少し違うくらい。
マジでどのアプリ開いても同じ店しか載ってないから、選ぶ楽しみとかないんですよ。少なくとも都心エリアではそうなっています。

UberEatsはさすがお金の匂いがするほうに舵を切るのが早い外資らしく、これ以上の市場の成長を見込めないと考えて、コンビニや食品、生活用品もアプリからサクッとオーダーできるようにしてオーダーできる商品を増やす方向性に力を入れています。

 

ゴーストレストランに注文するのはギャンブル度が高い。

ゴーストレストランは2022年くらいまで、安居酒屋が本業のお店運営をしながら小規模な専門店を騙った複数店舗をフードデリバリーアプリ上に出して注文を集めていた(1つの居酒屋が「唐揚げ専門店aaa」や「とんかつ専門店bbb」「ハンバーグ専門店ccc」などをフードデリバリー上に出店していた)みたいですが、2023年は雑居ビルを複数借りてゴーストレストラン専門でやる方が主流になっているみたいです(例でいうとこういう感じ)。

どちらのパターンのゴーストにしても、レトルトや簡易的な調理でつくれる味がやや落ちるオペレーション優先の料理で小規模な専門レストランを騙るのは行儀が良くないと思いますし、美味けりゃゴーストでもいいんですけど、まあこの手のお店はほぼアレです。アレ。

(通販専門の良い会社があるようにデリバリー専門の良い店があっても良いと思うんだが…)

 

もう、あまりデリバリーを使わなくなってる。

まあ、とはいえ市場原理とも言える感じでして、チェーン店とゴーストレストランしかフードデリバリーに出店する意味が(店側にもプラットフォーマー側にも)ないわけですから、仕方ないのかもしれません。

 

去年までは週に何回も使っていたけれど、今年に入ってからはあまりデリバリー頼まなくなってしまった…………我々のイケてるお店のメニューをご自宅で食べられる夢はインターネットの闇に消えたのだ。