カスタマーをサクセスさせたいんだぜ

最近、高いユーザー価値があると確信できるプロダクトに関わっているので、カスタマーサクセスとはどうあるべきなんだろうなと考えることがあった。
それについて雑に書く。なお、雑に思考を撒き散らしているブログなのでカスタマーサクセスガチ勢からの本気ツッコミはご容赦いただきたい。

 

カスタマーサクセスはサービス利用ユーザーを成功させることなので、能動的にユーザーが成功するブロッカーを取り除く機能(をもった人または取り組み)のことだ。
(成功してもらうことでアップセル/クロスセルを売るとかLTVを上げること、という成果・営業っぽい定義の場合もあるみたいだけど、この記事ではセールス要素なしの定義として書いています)

プロダクト価値は高いんだけども、ユーザーに対して価値を発揮するには何か課題(ブロッカー)があって、それをどうにかしないと価値が発揮されないというのはよくある状況だと思う。価値の発動条件があるというか。
導入はそれなりにしてもらえるけど、価値を感じてもらうにはユーザーに継続的かつ日常的に使ってもらう必要があるプロダクトなどは、ユーザーに任せておいちゃうと価値を感じる前に放置して使わなくなる。ブロッカーはプロダクトによって様々なので、この例以外にも色々なブロッカーがある。

でも、化け物的なバーニングニーズがあるようなプロダクトすらも、価値発揮できるようになるまでに何らかの課題(ブロッカー)があるのが普通だ。
そこで価値の発動条件をそろえて、ユーザーに何らかの成功をしてもらうために動くのがカスタマーサクセスだ。
※プロダクトの価値発揮がカスタマーサクセスのゴールではないことは言うまでもない

 

ただ「俺たちのプロダクトはイケてる」と思い込みが強いと、ブロッカーを取り除かなくてもカスタマーがサクセスしてくれると勘違いして(プロダクトが本当にイケていても)価値を発揮する前にユーザーが離脱したりする。

やはりここは「俺は俺たちのプロダクトでカスタマーをサクセスさせたいからこそ、ほっといても価値が発揮されるなんて信じないぜ」と強い気持ちを持ってブロッカーと対峙してカスタマーがサクセスするとこまで頑張りたいところ。
とはいえ、ブロッカーを取り除く(そしてカスタマーにサクセスしてもらう)のはそう簡単ではなく、面倒で地味で手間のかかる根気がいる取り組みになることが多い。

 

プロダクトがイケてるなら、面倒だが徹底してブロッカーと気合を入れて対峙してハイタッチなりテックタッチなりの解決策を走らせていけば良いのだけれど、面倒なパターンがいくつかある。

ひとつは、前述のようにカスタマーは使えばサクセスするはずだとブロッカーを取り除く努力をしない場合。
プロダクト自体はめちゃめちゃ価値あるものだとしても、カスタマーサクセス施策が「できる範囲で」実施されていることによって価値の発動条件がそろわずにカスタマーがサクセスするところまでいないなんて事業は割とよくある気がする。いや、そこをなんとかするのは尋常ではない努力が必要だったりするから、わかるんだけどね。

もうひとつの方が致命的なんだけれども、「プロダクトにそこまで強い価値がないことをカスタマーサクセスなどのアフターフォローでどうにしかしようとする」ときだと思う。戦略のアレを戦術でナントカみたいな。
そういうときは、自分たちのプロダクト価値がそもそも低いという事実を直視できずに、ブロッカーを取り除く難易度が高いだけだと自分たちに言い聞かせて、コアな価値の見直しをしないので死に向かってまっしぐらだ。

 

だから、高いユーザー価値があるということが盲信ではなく確信できていることが大事なんじゃないかな。
確信できてれば、それこそ面倒で地味で手間が多かろうが「俺は俺たちのプロダクトでカスタマーをサクセスさせたいから、ほっといても価値が発揮されるなんて信じないし、強い気持ちを持ってブロッカーと対峙してカスタマーがサクセスするまで頑張り続けるぜ」って行動ができるし、そういうチームがつくれるんだとおもう。